被後見人の一人息子の葬儀と埋葬 その1


私は、認知症の高齢者の成年後見や、高齢者の財産管理の仕事を扱う関係で、必然的に人の死に立ち会う機会が多くなります。 先日は、認知症の高齢者の息子さんが突然亡くなり、その葬儀や埋葬を行う方が近隣に誰もいないという案件にあたりました。 その息子さんは働いており、朝にデイサービスで認知症の母親を預け、仕事が終わった夕方に母親を連れ帰っていたそうです。

ある朝、いつものようにデイサービスの職員が、母親の自宅に迎えにいくと、息子さんの姿が見えなかったそうです。不審に思った施設の職員が自宅に入って確認してみると、息子さんが倒れており、既に息がなかったそうです。施設の職員から救急車が呼ばれ、警察が出動することになりました。 その後、私たちにも連絡がありました。亡くなった方の唯一の親族は認知症の母親だけです。当然、葬儀や埋葬の手続きをすることはできません。 ほっておいたらどんどん亡くなった方の身体は傷んでしまいます。 我々は乗り掛かった舟と覚悟をきめ、喪主として葬儀と埋葬の手続きをすることにしました。