貸した方は案外、返ってこないとわかっている。 ~貸倒引当金について~


a1180_001396「借りたものは返さねばならない」というのは正しいと思いますが・・・貸した方は意外と事実を直視しています。貸した方にとっては、お金が返ってこないことは想定の範囲内です。

貸した方(貸金業者やクレジットカードを扱う信販会社)は貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)を積んでいます。このお金は借主からお金が返ってこなかった場合に、このお金を代わりに返済に充てるというものです。貸したお金のうち、どれだけ返ってこなかったかを計算し、その金額を予め積み立てておくわけです。あのたっっっかい利息はこの貸倒引当金にも一部使われています。これはどこの貸金業者も積んでおり、裏返して言えば、どこの貸金業者も貸したお金が返ってこないことを事実として受け入れているわけです。

しかも、貸金業者やクレジットを扱う信販会社は税制上、このお金を損金算入できる(積んだお金は税金がかからない!)そうです。平成23年にこの貸倒引当金制度は、損金算入できる範囲を縮減する形で改正されましたが、貸金業者や信販会社に関するものは維持されたようです。

とはいえ、支払いを滞納すると、貸した業者から電話がかかってきて返せ返せと言うわけですが、電話をかけているのは督促の担当者だからということに過ぎません。そのうちそれも止むわけですが。

とにかく、「貸したものは返さなければならない」というのは大変正しい考えだと思いますが、貸した方、特に貸金業者は案外そうも思っていない、という話です。この考えに取り憑かれて適切な対処ができなかったり、体調を崩す方が本当に後を絶ちません。

私としては、もーちょっと気楽に考えてはどうかと思っています。

 

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